- 2章
- 場所移動 明神駅
みょうじんえきです。
- 場所移動 綾城家
あやしろけの げんかんです。
善蔵:はまさま、
善蔵:いまのほうに カンジさまが おみえですが。
善蔵:おはなしされては いかがですか?
- 場所移動 居間
あやしろけの いまです。
完冶:ゆっくり くつろいでおったのに
完冶:いったい なんのようかね。
- 聞く 遺言書
完冶:ゆいごん こうかいのときに とった
完冶:メモが ある
完冶:まあ、 みたまえ。
マイク:では はいけんします・・・
メモは あやしろしょうじのことと キクの
こじんざいさんについて かかれている。
・・・あやしろしょうじのかいちょうとして
キクがもっていた すべてのけんりは・・・
あやしろけのせいとうなる こうけいしゃの
しるしをもつ・・・
あやしろ ユリに ゆずられるものとする。
浜:あやしろ ユリ・・・・・・?!
キクの こじんざいさんは
はんぶんをユリに のこりのはんぶんを
カンジ、じろう、あずさの3めいで
こうへいに ぶんぱいすべし。
- 呼ぶ 善蔵
善蔵:はい、 どういった ごようでしょうか。
- 聞く アキラの事
善蔵:・・・・・・
- 場所移動 キクの寝室
キクの しんしつです。
- 呼ぶ 善蔵
善蔵:はい、 どういった ごようでしょうか。
- 聞く アキラの事
善蔵:さきほどは カンジさまの てまえ、
善蔵:もうしあげ にくかったのですが・・・
善蔵:アキラさまは どうも なんどか
善蔵:けいさつの おせわに
善蔵:なられたことが あるようなのです。
- 場所移動 居間
あやしろけの いまです。
- 呼ぶ 完冶
完冶:ひとを またせるとは なにごとだ。
完冶:また タバコをすって しもうたわい。
- 聞く 遺言書
完冶:あ そうそう いいわすれておったが
完冶:ゆいごんしょの さくせいには
完冶:べんごしの かんだが てつだっておった。
マイク:? かんだ・・・?
- 聞く アキラの事
完冶:わしの むすこだが?
完冶:23にもなって、 しごともせずに
完冶:フラフラしおって・・・
マイク:ゆいごんこうかいのひ アキラさんも
マイク:きておられたそうですが・・
完冶:なにっ? わしはしらんぞ!
完冶:だいいち・・・
完冶:アキラは ゆいごんこうかいのことなぞ
完冶:しらんはずだ。
- 聞く あずさの事
完冶:ひどいしゃっきんで ずいぶん
完冶:かねに こまっているようだ。 もともと
完冶:ここのいさんを あてに しとったうえに、
完冶:かいちょうや わしにまで しゃっきんを
完冶:しとる。
完冶:ばかなやつだ。
- 聞く 神田の事
マイク:かんだ べんごし というのは
マイク:どういう ひとなのですか?
完冶:あやしろしょうじの こもんべんごしだ。
完冶:かいちょうから しんらいされておった。
完冶:わしらも よく そうだんにのって
完冶:もらっている。
- 聞く ユリの事
マイク:ユリさんというのは だれなんですか?
完冶:かいちょうの ひとりむすめだ。
完冶:20ねんまえ いえを とびだしたまま
完冶:ゆくえふめいだ。
- 聞く 印
マイク:こうけいしゃの しるし って
マイク:なんなのですか?
完冶:どんなものかは しらんが・・・
完冶:あやしろけの せんだいの じつのこどもや
完冶:まごといった ほんけすじの
完冶:にんげんだけが てに できるそうだ。
完冶:わしら ぶんけすじの にんげんには
完冶:えんのない しろものだよ。
完冶:ただし せいとうな こうけいしゃが
完冶:あらわれなかった ばあい、
完冶:あやしろしょうじは わしら しんぞくの
完冶:てによって うんえい してゆくことになる。
完冶:・・・とうぜんだな。
- 聞く 気づいた事
完冶:あやしろしょうじは わしに・・・
完冶:い、 いや・・
完冶:かいしゃのことは わしと じろうに
完冶:まかせておけばいいんだ。
完冶:もう いいかね?
完冶:わしは いそがしいので しつれいするぞ。
- 呼ぶ 善蔵
善蔵:はい、 どういった ごようでしょうか。
- 聞く 神田
マイク:かんだ べんごし というのは
マイク:どういう ひとなのですか?
善蔵:あっ! そうそう ゆいごんこうかいには
善蔵:かんださまも たちあっておられました
善蔵:そういえば はまさまは まだ
善蔵:かんださまとは あっておられませんね。
- 聞く ユリの事
マイク:ユリさんというのは だれなんですか?
善蔵:キクさまの おじょうさまです。
善蔵:たいへん うつくしく、
善蔵:こころのやさしいかたでした。
善蔵:あるじじょうで このいえをでられたまま
善蔵:いまでは どこに いらっしゃるのかさえ
善蔵:わからないのですが・・・
善蔵:かんがえてみれば、
善蔵:とうけの こうけいしゃと なられるのは
善蔵:ユリさまいがいには かんがえられません。
- 聞く 気づいた事
マイク:ユリさんのことや しるしのことを
マイク:もっとくわしく ききたいのですが・・
善蔵:はあ、ほかに ごぞんじなかたといえば
善蔵:じろうさまか あずささま ぐらいでしょう。
善蔵:あずささまは まもなくもどられる
善蔵:はずです。それと ユリさまのことでしたら
善蔵:むらびとのなかにも しっているものが
善蔵:いるとおもいますが・・
- 場所移動 明神駅
みょうじんえきです。
- 呼ぶ 辺りの人
村人:なんかようかの?
- 聞く 綾城家
村人:あのいえは のろわれとるだよ・・・
村人:たくさんのひとの うらみつらみで
村人:おおきくなった いえじゃからな・・
村人:キクさんが ころされたって はなしも
村人:ただの うわさとは いいきれねえだ。
- 聞く 伝説
村人:キクさんはのう、まんげつのばんに
村人:はかから でてきなさるだ。
村人:きっと また
村人:しにんがでるに ちげえねえだよ・・・
- 聞く ユリの事
村人:・・へへっ あやしろ ユリさんの
村人:ことなら くまだせんせいが よく
村人:しっているようだで。
- 場所移動 熊田医院
くまだ いいんです。
熊田:おお、 なんの ようぢゃ。
- 聞く ユリの事
ポッ!
マイク:せんせい、 どうしたんです?
マイク:ほほなんか そめちゃって。
熊田:な、なんでも ないんぢゃ・・・
- 聞く ユリの事
マイク:せんせい もしかして ユリさんのこと・・・
熊田:な、 なにをいうとるか!
熊田:ユリさんのことなら げんしんにきいてくれ
熊田:・・・さっさと いかんか! ・・・ポッ!
マイク:あーあ としがいもなく テレちゃって。
熊田:・・・はよ いけというのに!
- 聞く 気づいた事
熊田:あずさが きょうも きとったぞ。
熊田:くすりだけもって さっきかえったとこぢゃ。
熊田:いまごろは やしきに おるんじゃないのか?
- 場所移動 神楽寺
かぐらでらの ぼち です。
- 聞く ユリの事
玄信:ユリは キクさんの ひとりむすめじゃ。
玄信:20ねんまえ このむらへ しごとで
玄信:やってきた せいねんと しりあったんじゃ。
玄信:ふたりは やがて あいしあうように
玄信:なったんじゃ。
玄信:じゃが キクさんの だんなが
玄信:ふたりのなかを もうはんたいしたんじゃ。
玄信:みぶんが ちがうとな・・・
玄信:しかし ユリの けっしんは かたく、
玄信:ついに かけおちして しもうたんじゃよ。
玄信:・・・それでも ユリは ひとりむすめ
玄信:じゃからのう、 キクさんは
玄信:こうけいしゃの あかしを もたせた
玄信:ようじゃが・・・
- 場所移動 綾城家
あやしろけの げんかんです。
- 調べる 辺り
善蔵:どなたか おさがしですか?
善蔵:あずささま でしたら
善蔵:たったいま おかえりになりましたよ。
- 場所移動 居間
あやしろけの いまです。
- 聞く アキラの事
あずさ:ああ、 にいさんの どらむすこね。
あずさ:ゆいごん こうかいのひも こっちで
あずさ:あったけど。
あずさ:そういえば そのときアキラは だれかと
あずさ:コソコソ あっていたようね。
マイク:え? いったいだれと・・
あずさ:それは ごじぶんで おしらべになれば?
あずさ:たんていさん。
- 聞く 二郎の事
あずさ:おばさまが なくなって いちばん
あずさ:こまったことに なったのは・・
あずさ:じろう じゃないかしら?
マイク:それは どういう いみ ですか?
あずさ:しゃちょうの カンジにいさんと
あずさ:せんむの じろうはね、 かいしゃのなかで
あずさ:はげしく たいりつしてたのよ・・コホン!
あずさ:いままでは おばさまが いたから
あずさ:カンジにいさんも あやしろしょうじを
あずさ:おもいどおりに できなかったけど・・
あずさ:いまはもう にいさんの のぞむままね。
あずさ:カンジにいさんが いるかぎり
あずさ:せんむの じろうは かいしゃのなかで
あずさ:ちいさくなってなきゃ ならなくなったのよ。
- 聞く 神田の事
あずさ:あたまは きれるらしいわね。
あずさ:かいしゃの そうだんやくにも
あずさ:なっている ようだけど。
- 聞く 印
あずさ:しらないわよ、 そんなもの。
あずさ:わたしには かんけいないわ。
- 聞く 完冶の事
あずさ:カンジにいさんにとって
あずさ:おばさまの こじんざいさんなんて
あずさ:どうでも いいんじゃないかしら?
あずさ:それよりも・・・
あずさ:あやしろしょうじを
あずさ:じゆうにできる ことのほうが よほど
あずさ:みりょくてきなことに ちがいないわ。
あずさ:ユリさんが あらわれないことを
あずさ:こころのなかで ねがってるんじゃない?
- 呼ぶ 善蔵
善蔵:はい、 どういった ごようでしょうか。
- 聞く アキラの事
善蔵:あのひ あかねが みかけたアキラさまは
善蔵:なにやら おおきな にもつをもって
善蔵:やしきのうらにある どぞうのあたりで
善蔵:うろついて いらっしゃった そうなのです。
善蔵:なにをなさって おられたのやら・・・
マイク:どぞう? おおきなにもつ??
- 聞く 神田の事
善蔵:りっぱなかた です。
善蔵:キクさまが なくなられたとき
善蔵:わたくしのはなしを しんみになって
善蔵:きいてくださいました。
善蔵:では、 いちど たんていに ちょうさを
善蔵:たのんでみてはどうか、 ということで
善蔵:ゆうめいな うつぎたんていじむしょの
善蔵:ゆうしゅうな たんていで いらっしゃる、
善蔵:はまさまのことを かんださまが
善蔵:おしえてくださったのですよ。
マイク:えっ? そうだったんですか。
善蔵:かんださまの じむしょのでんわ
善蔵:ばんごうは *16の たんしゅく
善蔵:ダイアルです。
- 聞く 気づいた事
善蔵:むらびとたちが きみのわるいことを
善蔵:うわさして おりましたでしょう?
マイク:ああ、 まんげつのばんに キクさんが
マイク:よみがえる というはなしですね。
マイク:きみのわるい はなしですね。
善蔵:むらびとたちが いいかげんなことをいって
善蔵:かってに さわいでいるだけ でございます。
善蔵:そういえば・・・こんやあたりが
善蔵:ちょうど まんげつ ですね。
マイク:・・・まんげつか。
- 場所移動 空木事務所
あゆみ:ずいぶん おそかったわね。
あゆみ:わたしも たったいま かえったところなの。
あゆみ:それで、
あゆみ:あやしろ しょうじの ことだけどね・・・
あゆみ:ぜったいてきな はつげんけんを
あゆみ:もっていた キクが なくなったことで、
あゆみ:あやしろしょうじは たいへんみたいよ。
あゆみ:それというのも じつは・・・
あゆみ:しゃちょうと せんむの たいりつに
あゆみ:とうとう ひが ついちゃったらしいの。
あゆみ:いまのところは しゃちょうの カンジが
あゆみ:たちばてきに かなり ゆうりなようだけど、
あゆみ:せんむの じろうだって だまってないから
あゆみ:ふたりのたいりつは これからますます
あゆみ:はげしくなっていくんじゃないかしら?
あゆみ:カンジにとって あたらしい
あゆみ:めのうえの たんこぶ、 ってわけね。
- 推理する
まず カンジだが、 キクが しんだことで
じじつじょう あやしろしょうじのじっけんを
にぎったことになる。
いっぽうのじろうは かいしゃでの
たちばが わるくなってしまった。
かねにこまっていた あずさには
キクのいさんが ころがりこむことになった。
そして あの ゆいごんしょに かかれていた
ユリ という ゆくえふめいの じんぶつには、
かいちょう キクの すべてのけんりが
そっくりそのまま ゆずられるわけだ・・・
それと もうひとつ・・・
アキラは どぞうのそばで
いったい なにを・・・
あゆみ:こんやは もう おそいから
あゆみ:ちょうさのつづきは また
あゆみ:あしたに しましょ。
□ NEXT □ |
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